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加藤泰展 『白い刻』

案内状を見て焼き物だと思い、作家名を見て『古利根』展を思って来室した者は、裏切られた、と言ってもよい。何層にも塗っては削り、削っては塗り、を繰り返した油彩画である。50歳を迎えた作家が、20代の頃から飽くもせず、塗り重ねてきた作品群である。その堆積された時間を封じ込めた、見るのにも持つのにも重い作品である。

作家は、今は白にこだわり、延々と白い作品に向き合っている。しかし、“古利根”の原風景は、ここにもある。さほど寸法の大きくない作品の中心領域の奥に、その存在が明確に見える。作家の奥深くに核として固まっている“古利根”の風景である。

作家は、いや人は、一体何処へ行こうとしているのか。何処へ帰ろうとしているのか。見ていて飽きない作品群であり、懐かしい時間と空間であった。

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小島 靜ニ
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(かとう・やすし)
1953年 東京都練馬生まれ
1977年 学習院大学法学部卒業
1972年〜書道をはじめる
1980年〜独学にて絵画を始め、現在に至る。

[主な個展]
2001年 しらみず美術/東京
2002年 しらみず美術/東京
2003年 小島びじゅつ室/東京
2004年 コバヤシ画廊/東京 ほか、グループ展・公募展多数