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小林健二展 『科学少年の青色』

この作家は、多くの表現手段を有している。今展では、各々の表現の持ち味を総合して見てもらいたいと企画し、各展示スペースでの小林健二宇宙を体感してもらう企画になった。鑑賞に待ち時間を強いてしまったことには、企画者として申し訳がなかった。

作家の意とする合一の世界は、入り方が異なっても辿り着けることを実証した。特に作家が‘神の色’として呈示する青色に、見る者たちはずっと漂っていたいと感じたはずだ。修羅と化した現の世界から作家の青の世界を眺めると、かつての記憶と行く先への希求が各々に絡み合い、得も言われぬ心地よさに浸れるのだろう。

作家の望む世界は、人々の記憶には確かに存するものであって、個を超えた共有感覚であり、それを具現化できるのがこの作家の才能なのであろう。

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小島 靜ニ
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(こばやし・けんじ)
1957年 東京新橋田村町に生まれる。
'77年より絵画、立体、インスタレーション、映像、音楽などジャンルにとらわれない自由な表現と、その根底を流れる一貫したメッセージを持つ創作活動で知られる。子供の頃から天文や科学、創作すること、そして神秘なものへの好奇心と興味は深く、模型工作に熱中する日々を送ってきた。作品発表をするようになって以来、その結晶のように現出した表現世界は、神話的なテーマ、太古の夢そして人類の未来へと時間軸を自在に往来し、目に見えない世界や心の奥に潜む風景への郷愁を、見るものに蘇らせる。'90年より少年工作や科学模型などの製作、研究を通じて人間と天然現象との交通を試みる活動もおこなっている。
著書に作品集「AION」(用美社)、「みづいろ」(松明堂極光書房)、「ぼくらの鉱石ラジオ」(筑摩書房),「PROXIMA」(銀河通信社)などがあり、その他鉱物をはじめ大好きなものを題材にした「FAVORITES」(工作舎)、誰もが一度は憧れるかも知れない自分だけの工作室を思って構想された「少年達の工作室」(河出書房新社)なども執筆中。

http://www.kenji-kobayashi.com/